全国屈指のキャベツの名産地・群馬県の「嬬恋村」は標高も高く、清涼な気候で豊かな自然が広がり、観光地としても人気のエリアです。「愛妻家の聖地」にも認定され、愛妻家にちなんだスポットやパワースポットがあることでも知られています。ここでは愛妻の聖地嬬恋村のオススメスポットをご紹介いたしましょう。
目次
キャベツの名産地、豊かな自然が広がる嬬恋村
群馬県西北部に位置する吾妻郡嬬恋村は、上信越高原国立公園に位置し、四阿山(あずまやさん)や浅間山、白根山など標高2,000m級の山々に囲まれた風光明媚な高原地帯で、夏は観光や避暑、冬はスキーやスノーボードなどのアクティビティも盛んです。
村の中心部を吾妻川が流れ、火山灰土の水はけの良い土壌であることから、高原野菜の中でも特に日本有数のキャベツの名産地として知られています。
また火山活動を行う山々が周辺にあり、嬬恋村には万座、鹿沢、嬬恋バラキなどの温泉も豊富な魅力あふれたスポットなのです。
日本武尊の伝説で誕生した愛妻家の聖地
日本書紀や古事記にも登場する日本武尊(やまとたけるのみこと)が西暦110年に景行(けいこう)天皇に東征の命を受け、相模国から上総国へ船で渡る際に海神(わたつみ)の逆鱗に触れてしまい、海が荒れて船が進めなくなりました。
神の怒りを収めるために妻の弟橘媛(おとたちばなひめ)が海へ飛び込み、命懸けで日本武尊の命を守りました。東征の帰りに碓日坂(現在の嬬恋村鳥居峠)に立ち寄った際に、亡き妻を思い嘆き悲しみました。
「吾嬬者耶(あづまはや)」/ 意味:ああ、わが妻よ、恋しい
この日本武尊の伝説により嬬恋村という名前が付けられ、2006年には日本愛妻家協会により「愛妻家の聖地」として嬬恋村が認定され、数々の愛妻スポットが注目を浴びるようになったのです。
観光にもぴったりな愛妻家の聖地
二人でめぐれば愛情が深まること間違いなし、観光にもぴったりな嬬恋村のオススメ「愛妻スポット」をご紹介しましょう。
1.愛妻の丘
標高1,200mの愛妻の丘は愛妻の聖地の中でも夫婦やカップル、家族など多くの人が訪れるスポットです。
元々は農家の畑だった場所で始まった「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」というイベントが注目を浴び、愛妻家の聖地として今では夫婦やカップルをはじめ観光客やライダーにも人気を博しています。
丘の周辺には広大なキャベツ畑が広がり、雄大な浅間山がそびえ、絶景を織りなします。小高い丘には花が植えられ、ハートの形を描いています。
可愛らしいブリキのオブジェや「ハグ台」、「叫び台」なども設置され、思い思いに丘や周辺の風景も楽しめます。
愛妻の丘では18回目を迎える愛妻イベント「キャベツ畑の中心で妻への愛を叫ぶ」(キャベチュー)が2023年も開催されます。叫び台から愛する妻へ、愛や日頃の感謝などを声描かれるほど叫ぶ姿は感動を与えてくれます。
観光や愛妻スポットめぐりと一緒にぜひ夫の愛の叫びをリアルに体感してみてはいかがでしょうか。
日時:2023年9月3日(日) 11:22(いい夫婦時間)
問合せ先:嬬恋村役場商工観光課
電話:0279-82-1293
HP
2.愛妻の鐘(嬬恋牧場)
浅間白根火山ルート万座ハイウェイ沿いの嬬恋牧場の敷地内にある愛妻の鐘。雄大な高原の風景を一望できる場所にあります。牧場は現在営業休止中ですが、愛妻の鐘へは立ち入りが可能です。
愛妻家になるためのルールが書かれたゲート「テミルの門」が複数あり、これをクリアできたものだけが鳴らせる鐘です。
テミルの門の難題を無事に潜り抜けることができれば、愛妻家として鐘の音を嬬恋の高原内に響き渡らせることができますよ。
愛妻家チェックと夫婦やカップルの愛を再認識できる場所です。
3.鬼押出し園
1783年(天明3年)に浅間山が大噴火を起こした際に流れ出た溶岩が長い歳月をかけて固まった絶景を織りなすスポットです。噴火では山頂から北へ5.5キロメートル、幅は800メートルから2キロメートルもの溶岩が流れ出ました。
鬼押出しといつから呼ばれるようになったのかは定かではありませんが、『上州浅間嶽虚空蔵菩薩略縁起』によると、浅間山には鬼が住んでいて、噴火を起こしたのではないかといわれています。
園内には遊歩道があり、浅間山と溶岩が織りなす息を呑むような風景が広がります。また徳川家にゆかりがある「浅間観音堂」も鎮座しており、厄除けのご利益も賜れます。
愛妻家として知られたジョン・レノンが家族で来場したことでも知られています。溶岩が織りなす絶景を夫婦で眺めれば、少しぐらいの不満などなんのその。夫婦の愛とともに命の大切さも再確認できる場所ではないでしょうか。
「愛妻パワースポット」で愛妻祈願
愛妻家の聖地ならではの嬬恋村には、日本武尊が祀られている神社があり、愛妻祈願や恋愛成就祈願にピッタリ。恋愛や夫婦仲やさまざまなご利益があると言われるパワースポットをご紹介しましょう。
4.大笹神社
嬬恋村を走る国道144号沿い、村の中心部に位置する大笹地区に鎮座する「大笹神社」。鳥居から長い参道が続き、その先に本殿が鎮座しています。
主祭神に建御名方命(たけみなかた)、八坂刀売命(やさかとめのかみ)。合祀神には日本武尊、菅原道真(すがわらのみちざね)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、大山祇命(おおやまつみ)、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)などが祀られています。
ご利益には夫婦和合、子宝、縁結びや五穀豊穣などがあるといわれています。
5.干俣諏訪神社
大笹神社より北へ車で10分ほど、四阿山の麓にある「干俣神社」。源頼朝が浅間狩の際にこの地に一泊し、蹴鞠をしたという伝説のある神社です。
主祭神に建御名方命、八坂刀売命、合祀神には日本武尊、菅原道真、大日霊貴(おおひるめむち)などが祀られています。
ご利益には夫婦和合、子宝、縁結び、厄除け、雨乞い、豊作祈願、学業成就などがあるといわれています。
6.今井神社
嬬恋村の北部、今井地区にある「今井神社」は民家のある集落に位置し、氏神様として地域の方々に信仰を受けている神社。
主祭神に建御名方命、八坂刀売命、合祀神には日本武尊、伊弉那美命、保食命(うけもちのかみ)、菊理姫命(くくりひめ)、大山祇命、菅原道真公などが祀られています。
ご利益には夫婦和合、子宝、縁結び、武勇掲揚、五穀豊穣、学問成就などがあるといわれています。
7.吾妻山神社(田代神社)
嬬恋村の田代湖にほど近い場所に鎮座する「吾妻山神社」(田代神社)。町の中に風格があふれる鳥居があり、その奥に厳格な雰囲気が漂う本殿や社殿があります。
主祭神に日本武尊、大山津見神(おおやまつみ)が祀られ、ご利益には夫婦和合、五穀豊穣、金運招福などがあるといわれています。
8.三原神社
万座ハイウェイからほど近い山間の地に鎮座する「三原神社」。鳥居の先は杉の木の参道が本殿まで続き、神聖な空気が流れます。
主祭神は日本武尊、徳川家康公(とくがわいえやすこう)、大山津見命、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)、天照大神(あまてらすおおみかみ)、市杵島姫命(いちきしまひめ)、須佐之男命(すさのお)、菅原道真公など多くの神様が祀られています。
ご利益には夫婦和合、家内安全、縁結び、学業成就、国家安泰などがあるといわれています。
おわりに
嬬恋村の愛妻にちなんだ人気スポットと愛妻・恋愛成就や縁結びなどの祈願ができるパワースポットをご紹介しました。高原の澄んだ空気と豊かな自然が溢れる中、のんびり楽しめるところばかりなので、観光とともにぜひ大切な人と訪れてみてくださいね。
スポット情報一覧
【愛妻の丘】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村田代愛妻の丘
営業時間:24時間
問合せ先:嬬恋村観光協会
HP
【愛妻の鐘】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村干俣嬬恋牧場
営業時間:24時間
問合せ先:嬬恋村観光協会
HP
【鬼押出し園】
入園料:中学生以上 700円 小学生 500円
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原1053
営業時間:8:00〜17:00
定休日:年中無休
電話:0279−86−4141
HP
【大笹神社】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村大笹176
【干俣諏訪神社】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村干俣365
【今井神社】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村今井812
【吾妻山(田代)神社】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村田代34
【三原神社】
住所:群馬県吾妻郡嬬恋村三原1108
文・写真:Nico
*内容は取材時点の情報です。