【お茶のひと】日本茶専門店「おちゃらか」

特集 | ロフト×ソトコト 『ロフコト』~特集「お茶」~ | 1 【お茶のひと】日本茶専門店「おちゃらか」 ステファン・ダントンさん

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2022.04.19

『ロフト』と雑誌『ソトコト』は、この春、「ロフコト雑貨店」という新しいプロジェクトを展開します。第1弾の特集テーマは「お茶」。茶葉をはじめ、お茶を楽しむための道具や、お茶をとおして育まれた文化の広がりを感じるもの・コトを取り揃えました。期間は2022年4月19日(火)〜5月15日(日)まで。『渋谷ロフト』と『銀座ロフト』限定で展開します。本ページでは、「ロフコト雑貨店」をより楽しむフリーペーパー「ロフコト」の記事の一部を紹介します。

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LOFKOTO Specialfeature1【お茶のひと】
これまでにない魅力のあるお茶を探していた『ロフト』のバイヤーの目にとまったのは、ステファン・ダントンさんが営む『おちゃらか』の、愉しみ方の可能性を広げる日本茶だ。
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絶品のお茶を 手軽に味わって

日本茶を、 もっと身近な存在に。

江戸の中心だった歴史と伝統が今も息づく東京・中央区日本橋人形町。江戸時代から続く老舗もあり、下町情緒が残る界隈だ。そんな町の一角にある『おちゃらか』。茶葉を発酵させずに、蒸したり煎ったりしてつくる日本茶の専門店で、店の前のお茶の木と、「茶」と書かれた大きな提灯が出迎えてくれる。

店内には、煎茶をベースにした夏みかん、ゆず、ラ・フランス、カシスなど、ほうじ茶ベースはキャラメルやチョコバナナなど数十種類のフレーバーティー。どれを選ぼうか、心がわくわくしてくる。

溶け残りがなく、クリアな透明感が美しい。色だけでなく、香りも味も本格的。

日本茶に、 新しい魅力を加える。

まず飲んでみてください」と店主のステファン・ダントンさんは手際よく夏みかんのフレーバーティーを淹れ始めた。茶こしに茶葉を入れ、上からお湯をさっと注ぐ。小さな茶器に注がれたお茶は鮮やかな透明感のある黄緑色。口に近づけると柑橘系の爽やかな香りが鼻をくすぐる。そして口に入れれば酸味とほのかなお茶の味。視覚、嗅覚、味覚が刺激される。

「では二煎目を淹れましょう」と再び茶葉にお湯を注ぐ。今度は少し色と香りが濃くなったようで、味はよりお茶のほどよい苦みがしっかりと伝わってくる。「淹れるたびに香りも味も変化する。その変化を愉しむことができるのがお茶の魅力だと思います」。

フランスに生まれ、ソムリエとして働いていたステファンさん。来日して日本茶に魅了される一方で、当の日本人が日本茶に関心が薄いことを残念に思っていた。「私たちフランス人なら、ワインの種類や産地、味について普通に語れます。日本茶もお茶の木の種類や産地によって味や香りが違いますが、そこまでこだわる人が少ないですし、そもそも普段から日本茶を飲む人が減っています」。そこでもっとお茶の魅力を知ってほしいと開発したのが、植物や果実の香りを緑茶やほうじ茶につけたオリジナルのフレーバーティーだ。

「日本茶もワインのように“目と鼻と口”で味わえるように考案しました。茶道や玉露は敷居が高いと思っている方々が、日本茶に触れるきっかけになってほしいと考えました。温かいお茶はもちろん、水出しで冷たく飲むこともできますし、お酒で割ってもおいしいんです」

日本の童謡からとった店名。看板は栃木県・益子町の作家の手づくり。
「ロフコト雑貨店」に並ぶ「エキスパウダー日本茶」。夏みかん緑茶、パインアップル緑茶、ピーチ緑茶、黒糖ほうじ茶、キャラメルほうじ茶、プリン味ほうじ茶など、各1,200円。

日本茶の可能性を広げる

2021年、ステファンさんは新しいお茶を開発した。茶の抽出液を粉末に加工し、お湯にも水にもすっきりと溶ける「エキスパウダー日本茶」。緑茶、ほうじ茶と、それぞれにフレーバーをつけた。最近はマイボトルを持ち歩く人が増えたが、そういう人にもオススメだとステファンさん。「例えばバッグや会社のデスクにこれを忍ばせておけば、お湯や水を入れるといつでもおいしいお茶が飲めます」。お茶をとても身近にしてくれる商品だ。

「ほかにもビールの泡に振りかけたり、アイスやヨーグルトにトッピングしたり。フライの衣に混ぜてもおいしいんですよ」と、このお茶の可能性を語る。抹茶よりも溶けやすいのでお菓子にも使いやすく、実際、プロのパティシエが愛用しているそうだ。

今回の「ロフコト雑貨店」に『おちゃらか』が出品するのは、「エキスパウダー日本茶」。「若いお客さんが多いと思うので、この商品から日本茶のおいしいさを感じてもらえたらうれしいです」。

フレーバーティーは、今回出品されないが、『おちゃらか』店頭で購入できる。
2019年から静岡県立大学の講師として、「お茶」について教えている。

ステファン ダントン

1964年フランス生まれ。ソムリエ。1992年来日。日本茶に魅了され全国各地の茶産地を巡る。2005年東京・武蔵野市の吉祥寺エリアに日本茶専門店『おちゃらか』開業。20年中央区日本橋に移転。著書に『フレーバー茶で暮らしを変える』(文化出版局刊)。www.ocharaka.co.jp

information

4月19日(火)〜5月15日(日)まで、『渋谷ロフト』1階「ロフトマーケット」、『銀座ロフト』1階にて、特設コーナーを展開。

photographs by Mao Yamamoto
text by Reiko Hisashima