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ゆるい移住があってもいい。もっと気軽に引っ越そう。

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「一度は田舎で住んでみたい」「子育てするなら田舎がいい」そんな夢を抱いたことはありませんか? では、何から始めたらいいのでしょうか。いつ移住する? どこに住む? 仕事はどうする? 費用は? 考えれば考えるほど、身動きがとれなくなってしまいそうです。「移住計画を立てるうちに煮詰まって、移住できなくなることが一番不幸」。そう語るのは、東京から山梨県北杜市へ移住した山本瑞人さん。もっと気楽に移住を。山本さんの移住ストーリーを聞いてみました。

目次

東京に住んでいる理由はただひとつ

大阪生まれの山本さんと、埼玉生まれの奥さん。都市部に近い場所で生まれ育ったふたりには、もともと田舎暮らしへの憧れがありました。移住を本格的に考え始めたのは、子どもが1歳になるころ。広い部屋が必要になり、都内の物件を探しましたが、なかなか条件の合うところが見つかりません。
そこで、東京に住んでいるのは仕事があるから、ただそれだけの理由だと気づいたのです。仕事さえどうにかすれば移住できる。それなら、子どもが大きくなる前「今」のタイミングで移住しようと考えました。

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東京時代の職場のようす。親近感がわきます。

情報は集めすぎない、悩みすぎない

移住先に山梨県北杜市を選んだ理由は「いい物件が見つかったから」といたってシンプル。アウトドア好きのおふたりは北杜でキャンプをしたことがあるそうですが、「おそらく来たことがなくても北杜市にしていた」と言います。

「情報を集めすぎると、悩んで決められなくなります。移住できなくなったら、それって一番不幸じゃないですか。引っ越してみて、違うなと思ったらまた引っ越せばいい。そんな気持ちで、とにかくハードルを下げました」。

いい物件情報が見つかり、ちょうど北杜市が移住を促進していたこと、東京へのアクセスが良いこと、夫婦共に山派だったことから、移住先はとてもスムーズに決まったのです。

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北杜市のひまわり畑。八ヶ岳、南アルプス山脈、奥秩父山塊に囲まれている。

仕事のハードルは乗り越えられる

山本さんの仕事は、マーケティングです。幸運にも、東京で勤めていた会社はテレワークが可能で、月に1〜2度出社すればよかったので、転職せずに正社員として働いていました。現在は「リモートワークを当たり前にする」をミッションに掲げる「株式会社キャスター」に転職しています。東京で人事の仕事をしていてリモートへの切り替えが難しかった奥さまも、同社に転職し仕事を続けることができたそうです。

さらに趣味が高じて、テントサウナのレンタルサービスも副業としてスタート。17時の子どものお迎えに間に合うように、朝7時から夕方16時までリモートワークをこなします。日の出とともに起き、日の入りとともに眠る……そんな生活を続けています。田舎は人手不足なので、リモートワークにこだわらなくても、仕事は探せばいくらでもあると山本さんはいいます。

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自宅での仕事風景。座りっぱなしだと疲れるので、たまにスタンディングスタイルで。

リスクと考えていた人間関係

移住後の生活では、思っていたとおりのいいものが手に入りました。すぐ近くに豊かな自然があること、生活費がかなり抑えられること。想定外だったのは、まわりのコミュニティに馴染めたこと。人とのふれあいは時に難しい部分もあるため、多くを望んではいませんでした。
しかし、山本さんの住んでいるマンションの住人は、移住者と地元の人がおよそ半々で構成されており、年齢や家族構成も近くいいバランスで、野菜を分け合ったり一緒に夕食をとったり、友達のような関係を築けているそうです。

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趣味で作ったラーメン。凝った料理ができるのは生活にゆとりができたからかも?

「高尚なもの」から「怠惰なもの」へ

「田舎に移住して、暮らしが立ち行かないことはまずないと思います。思っていたほどじゃない、はあるかもしれませんが。高望みしなければ、移住は想像以上にカンタンです。移住したいのにできないのは本当にもったいない。ぼくは、移住を高尚なものじゃなく、もっと楽で、怠惰なものにしていきたいなと思うんです」。

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近所で水風呂。自宅から車で5分。 

 

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