一般財団法人日本鯨類研究所が制定した「クジラの日」は、9月4日。理由は、想像がつきますよね? 語呂合わせで「く(9)じ(4)ら」です。
江戸時代からクジラ漁が行われてきた、千葉県南房総市の和田町で開催されている写真展「鯨とワタシたち」や、シロナガスクジラの骨格標本(レプリカ)が展示されている「道の駅和田浦WA・O!(ワオ)」を紹介します。
全長26メートル! シロナガスクジラの骨格標本を見に行こう
直売所ではツチクジラの肉以外に、クジラのハムや薫製、缶詰などの加工品もあり、店内にはクジラのヒゲが展示されていました。レストランでクジラ料理を堪能することができ、テイクアウトコーナーで気軽に「くじらコロッケ」や「くじら肉まん」を食べることもできます。
写真展「鯨とワタシたち」の主催者とクジラ
飯田さんは、1999年南房総市岩井町に移住しました。その2年前、和田港から捕鯨船に乗って捕鯨の様子を取材したそうです。海の近くに住みたいと思い、初めて岩井の物件を見に訪れたとき、「あれ、ここ前に来たことあるぞ!?」と思った飯田さん。捕鯨の取材時に、クジラの骨を肥料にしていたことを聞き、その骨がどこにまかれるのか取材を進めるうちに、岩井のビワ農家にたどり着いたことを思い出したのだとか。引っ越し当日、掃除をしていると防災無線が流れ「ただいま、高崎港(岩井町内)沖でクジラと漁船が衝突しました」と、クジラの訪れを知らせてくれたそうです。
捕鯨船とホエールウォッチングの船
飯田さん「よし、打つぞ! てなったときに、一番手前のクジラが顔を上げて見てるわけ。もう目が合っちゃって、その瞬間クジラには、なんで見てるの! 逃げなきゃだめじゃないって思ってるし、砲手さんたちも懸命に、船一丸となってやってるから捕ってもらわないと困るし、そのときに私のなかで相反する感情がおきて……」
そのときの様子を飯田さんがまとめた「捕鯨船乗船記1997 千葉県和田浦」はこちら。(https://note.com/yukoiida/n/ne995762ccd77?fbclid=IwAR36hTiANUL-qcPNsVmoaWVLXuqwarMdfYbkDMpcPUBK8W-85g_7vxEEiWc)
飯田さん「クジラが吹く潮を目視だけで探すのは、捕鯨船に乗ったときと同じ。捕鯨船もまず探すとこから。見つけた、行け! ていうのも捕鯨船と一緒。だけどそこでとるのは銛(もり)で捕るんじゃなくて、カメラで撮る」
同じ“とる”でも、字が違うと話していると、「でもshooting(シューティング)、英語は一緒ですね」とおがたさん。英語のshootingには、射撃や発砲という意味以外に、撮影という意味もあるそうです。
※紹介した内容は取材当時の情報のため、変更になっていることがあります。訪問の際は、事前に最新の情報をご確認ください
取材協力:道の駅和田浦WA・O!(http://wa-o.awa.jp/index.html)
Cafe わだぱん(http://wadapan.com/)
フォトグラファー 飯田裕子(https://yukoiida.com/)
写真/文:鍋田ゆかり