こんなときだからこそ、おうちで過ごすことを楽しんで、ゆっくり本を読もう。ソトコト編集部がオススメする、おうちで読むのにちょうどいい本。
ソトコト編集部 井上麻衣が選んだ5冊。
僕たちはファッションの力で世界を変える
出版社:PHP研究所
著者:井上 聡 / 井上 清史 / 石井 俊昭
デンマークで生まれ育った日本人の兄弟が立ち上げたファッションブランド「ザ・イノウエ・ブラザー」。アンデス山脈地帯で先住民とともに暮らすアルパカの毛でつくられた最高品質のニット製品は、地球環境に大きな負荷をかけず、生産者に不当な労働を強いない“エシカルファッション”を体現しています。彼らが哲学をもって邁進するさまに心揺さぶられます。日本では理想郷のように語られがちなデンマークでの”マイノリティ”としての葛藤も興味深いです。
ロラン島のエコ・チャレンジ―デンマーク発、100%自然エネルギーの島
出版社:新泉社
著者:ニールセン北村朋子
デンマーク・コペンハーゲンから電車で約2時間の距離にあるロラン島。かつて原子力発電所建設の計画が持ち上がりましたが、住民の反対運動により自然エネルギー政策に大転換。いまではエネルギー自給率600%を越えるといわれています。まちの将来を見据えて真摯に取り組むことで、着実になにかが変わっていくんだと勇気をもらえます。住民がお金を出し合って建設した風車の「風の音」のエピソードは必見です◎
小さな泊まれる出版社
出版社:真鶴出版
著者:真鶴出版
神奈川県・真鶴町で、「泊まれる出版社」を営む『真鶴出版』。2号店をオープンするに至った背景、葛藤、クラウドファンディングへの挑戦、予算との戦い……等身大で挑戦する二人の姿から、勇気をもらえること間違いなしです!
なごやのたからもの
出版社:リベラル社
著者:甲斐 みのり
よくある観光本には載っていない、名古屋のディープな場所を紹介した本。そっと寄り添うような写真と文章で、うっとりした時間を過ごすことができます。『コンパル』のアイスコーヒーのくだりはぜひ読んでいただきたいです◎
奪取
出版社:講談社
著者:真保 裕一
20年以上も前に書かれた小説ですが、本当におすすめ。小説の醍醐味である「どっぷりハマる」感覚に浸ることができ、ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしです。テーマの「偽札づくり」は、キャッシュレスが進んだ何十年か後には通じない言葉になるのかな……と思うと感慨深いです。