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サスティナビリティ

SDGsの基本理念、「誰ひとり取り残さない」を若者が考えた

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近年、SDGsという言葉や考え方、その名を冠した活動を目にする機会がぐんと増えました。企業のテレビCMなど、身の回りでふと目にすることも多いと思います。今回、そんなSDGsの基本理念である「誰一人取り残さない」をテーマに、25歳以下の若者を対象にした小論文コンテストが開催されました。若者の考える『誰一人取り残さない』とはどういうものなのか? その一部を紹介します。

目次

若者の考える「誰一人取り残さない」とは

私は、高校2年生の冬に性被害に遭った。そこで、「自分の知識の無さ」と「周りの無理解」の2つを痛感した。被害に遭ったのは塾から家に帰る間の夜遅くだった。被害に遭った時は恐怖とパニックで気が動転したが、何とか家に逃げ帰った。

悩んだ末、警察署に電話しようと決めたが、隠れて電話は出来ない。どちらにしても親にはばれてしまう。帰宅してから1時間後、ようやく母親に打ち明けたが、期待していたような反応ではなかった。困ったような、少し呆れたような表情で、警察に相談するのも大げさだと言われた。

次の日、誰かに話を聞いてもらいたくて担任の先生に相談した。先生は責めずに話を聞いてくれたが、それほど重く受け止めているようではなかった。塾の先生も同様で、

「確かにここら辺は治安も悪いし、そういう事もあるよね。」

と笑って言われた。私も笑うしかなかった。

島村ひなた:高校3年生

もしもあなたが友人から「自分はLGBTQ+だよ。」と言われたら、あなたはどう思いますか?そしてどう言葉を返しますか?

「自分の近くにはLGBTQ+の人はいないよ」と言う人もいるでしょう。或いは「分からない」と答える人もいるかもしれません。でもきっとあなたの近くにLGBTQ+の人はいるはずです。「見えない」だけで。「分からない」だけで。かく言う僕もLGBTQ+です。Xジェンダーです。男の子だし女の子。両性です。そんな僕には伝えたい事があります。「誰一人取り残さない」ために必要な事だと思うから。

櫻井美咲 高校2年生

 (60210)

これは、若者を対象として「誰ひとり取り残さない」をテーマにした小論文コンテストでの入賞作品の一部です。SDGsの基本理念は誰もが知っているように「誰ひとり取り残さない」です。しかし、「その理念を意識した活動が案外少ないのではないか」、あるいは「取り残されている人ってごく一部でしょう」という人が多いのではないかとの問題意識がこのコンテストが開催された理由です。

冒頭の例のような「性被害にあった際に取り残された」「LGBTQ+である自分は取り残されている」といった様々な理由で「自分が取り残されている」「友人が取り残されている」と感じる若者の悲鳴のような声や、自分が取り残しているのではないかとの問題意識。
さらに、「家族は本当に自分の味方なのだろうか?」「プラスチック袋を使わないことで取り残される人がいるのではないだろうか?」などといった疑問など多様な若者の声が寄せられました。

現在入賞作品28点がホームページに公開されています。さらに今後全応募作品480点を順次公開予定です。

480の「誰ひとり取り残さない」若者の声、受け止めてみませんか?

 (60213)

作品集:無料でダウンロード可
文・神谷優大

SDGsの基本理念「誰一人取り残さない」小論文コンテスト

運営:SDGs「誰ひとり取り残さない」実行委員会
主催:野毛坂グローカル 
後援:朝日新聞社 SDGsジャパン 独立行政法人国際協力機構( JICA )
SDGs「誰ひとり取り残さない」実行委員(肩書は2021年3月時点)

神谷優大 University of Sussex修士課程
木俣莉子 東京女子大学 学生
倉石東那 津田塾大学学生 / JYPS事務局長
金田茉優  青山学院大学 学生 
安藤紗楽 クラーク記念国際高等学校生
伊東美貴 NPO法人ミラツク非常勤研究員
今子由稀 クラーク記念国際高等学校生
奥井利幸 野毛坂グローカル代表
蔭西希美 東京医科歯科大学 学生
木村心香 横浜国立大学 学生
黒田優斗   就職準備中
小林璃代子  横浜市立大学 学生
笹木愛    東京医科歯科大学院修士課程
斉藤竜平  法政大学 学生
鈴木ゆりり 野毛坂グローカル理事
武井啓子  野毛坂グローカル理事
玉崎葵   岡山大学医学部保健学科 学生
戸田尚穂子 青山学院大学 学生
富岡あまね 青山学院大学 学生
西村奈々代 JICA海外協力隊員
野中正輝  創価大学国際教養学部 学生
古川遼   ソフトバンク株式会社 勤務
松本颯太  岡山大学法学部 学生

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