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サスティナビリティ

連載 | SUSTAINABLE DESIGN

福井県小浜市 住んでいる場所を自画自賛する力。

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僕は時折、福井県小浜市にあるデザイン会社『UMIHICO』が主催する『ローカルラーニングツアー』の講師をしている。地元に住む人たちに写真の撮り方や文章の書き方を実践で学んでもらい、公開までをゴールとする学びのツアーだ。参加者には学生もいれば、会社員や住職もいる。つまり、ごく普通の地元の人たちだ。

これまでに若狭塗箸と伝統工芸士、名物の水まんじゅう、小鯛の笹漬け、へしこ・なれずし蔵などの現場を取材した。遊びのような印象を受けるかもしれないが、文章講座では、座学・取材・執筆を半日で行う。最後には書いた文章を朗読してもらい、即興で僕が講評していくのだが、スパーリングのような趣もある。最後には全員ヘトヘトになる真剣勝負だ。都市からクリエイターを招き、格好いい制作物をつくるより、地元の人が魅力を的確に発信するほうが、持続可能な情報発信だと感じている。的確な自画自賛力は、地域の情報発信の要になるのではないだろうか。

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取材をする側、受ける側も初体験ということも多々ある。身近なことでも改めて訊ねると知らないことが多く、興味がどんどん膨らんでいく。この日は福井市越廼地区居倉町の水仙農家へ。
井上英樹(いのうえ・ひでき)●兵庫県出身。ライター、編集者。日本財団『DIVERSITY IN THE ARTS』編集長。趣味は滋賀県研究。最近はサウナと筋トレの日々。2022年1月にスキーマガジン『SKI CLUB』を創刊(しているはず)。

photograph by Kazutaka Horikoshi   text by Hideki Inoue

記事は雑誌ソトコト2022年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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