ご当地B級グルメの代表格といえば、各地域に根付いたローカル焼きそばが真っ先に思い浮かびます。今回は、北信越地方の特色あふれるご当地焼きそばをご紹介します。親子3代にわたって愛され続けてきたこのローカルフードは、手頃な価格でありながらその美味しさは格別。さらに、その背後には奥深い魅力が隠れています!
月徳飯店」の「糸魚川ブラック焼きそば」(新潟県糸魚川市)
「月徳飯店」の「糸魚川ブラック焼きそば」は、イカスミを使った真っ黒なビジュアルが特徴です。具材には新鮮なイカや豊富な海鮮がふんだんに使われており、その味わいはイカの風味と旨味がしっかりと詰まっていて、大変評判です。また、提供する店舗によっては、半熟卵や新鮮な野菜、さらには唐辛子を発酵させた辛味調味料「カンズリ」を加えることで、独自の味わいにアレンジされており、さまざまな風味を楽しむことができます。
「いなや」の「つけ焼きそば」(長野県中野市)
「いなや」の「つけ焼きそば」は、長野県中野市の名物グルメとして知られています。この焼きそばは、地元特産のキノコを使用した甘辛いタレに浸して楽しむスタイルが特徴です。もともとは「いなや」とは異なる地元の中華料理店で生まれましたが、その店が閉業した後、しばらくの時を経て「いなや」がこの料理を現代に甦らせました。細麺とたっぷりの野菜が組み合わさり、ボリューム満点で食べ応えも抜群です。
「勝ちゃん」の「小松塩焼きそば」(石川県小松市)
「小松塩焼きそば」は、石川県小松市のソウルフードとして親しまれており、その起源は約60年前にさかのぼります。最初は1軒の中華料理店からスタートしました。この焼きそばは、地元産の新鮮な野菜をたっぷりと使用し、塩を基本にした味付けが特徴です。さらに、隠し味として地元の醤油が加わり、独特の風味を引き立てています。また、小松塩焼きそば専用に開発された太麺は、しっかりとした食べごたえを持ち、モチモチとした食感が多くの人々に愛されています。
「おあじ」の「富山ブラック焼きそば」(富山県富山市)
「富山ブラック焼きそば」は、富山県富山市のB級グルメの代表格であり、富山ブラックラーメンをアレンジしたユニークな焼きそばです。先に紹介した「糸魚川ブラック焼きそば」がイカスミを使用しているのに対し、「富山ブラック焼きそば」は、醤油とオイスターソースを駆使してその黒さを表現しています。濃厚な味付けが特徴で、一度味わうと病みつきになるような魅力があります。また、家庭でも手軽に楽しめるように「富山ブラック醤油」も販売されており、自宅でこの絶品を再現することも可能です。
「みかづき」の「イタリアン」(新潟県新潟市)
新潟市およびその周辺で21店舗を展開する「みかづき」の「イタリアン」は、親子4代にわたり愛されてきた地元の名物です。新潟市近辺の人々ならば、必ず知っているソウルフードであり、「イタリアン」と聞けば、一般的なイタリア料理ではなく、誰もがこの「みかづき」の「イタリアン」を指します。その正体は、もやしと共に炒められた太麺(焼きうどんでも焼きそばでもパスタでもない、独特な食感の麺)の上に、タマネギの甘さが際立つ定番のミートソースがかけられた一品です。さらに、細かく千切りにした生姜が添えられ、味に爽やかなアクセントを加えています。また、カレーやホワイトソースをトッピングしたメニューも人気を集めており、幅広い好みに応えるラインアップが魅力です。