東京から車で100分。高速バスや電車でも訪れることができる、南房総の「道の駅とみうら枇杷倶楽部」には、オリジナル品種のイチゴが存在します。「全国道の駅グランプリ2000最優秀賞」を受賞した道の駅で、ここでしか味わえないイチゴを食べてみませんか?南房総在住のライターが、イチゴ狩り情報と道の駅とみうら枇杷倶楽部を紹介します。
目次
ほっこりする田舎の景色が広がる場所
東京から高速バスで、「とみうら枇杷倶楽部」停で降り、道路を挟んだ目の前にあるのが道の駅とみうら枇杷倶楽部です。富浦ICからは車で2分。JR富浦駅からは徒歩15分ほどの、比較的便利でにぎやかな場所にありますが、建物の裏に広がる庭やその先を流れる川、桜並木に畑などの景色は、見ていてほっこりする静かな田舎の風景が広がっています。
道の駅とみうら枇杷倶楽部
ここを訪れたら、まずは手入れの行き届いた庭や川沿いを歩いて散策。犬連れの人も、愛犬とともにのんびりと散歩を楽しめます。天気が良ければテラス席でお茶やランチを。建物内には、自然光が降り注ぐ吹き抜けの空間“アトリウム”があり、ここでもゆったりと過ごすことができます。
道の駅とみうら枇杷倶楽部のアトリウム
桃のようなイチゴ!? 「モモコ」と7品種のイチゴを食べ比べ
道の駅とみうら枇杷倶楽部で品種改良して生まれた「モモコ」。その名の通り、桃の香りがほんのりとして、味や食感が桃のようなイチゴだといわれています。道の駅とみうら枇杷倶楽部のイチゴ狩りでは、白イチゴのエンジェルエイトと、あまおとめ、紅ほっぺ、モモコ、あきひめ、やよい姫、チーバベリー、カオリノの8品種を食べ比べられるのが特徴。
イチゴ
エンジェルエイトは白色ですが、種のポツポツが赤色になっているのが食べごろだと、イチゴの手入れをしている人が教えてくれました。食べごろのエンジェルエイトを頬張ってみると、これが意外に甘くてびっくりです。「赤いイチゴばかり食べるお客さんが多いですが、白イチゴが好きな人は白イチゴばっかり食べている人もいますよ」とイチゴの手入れをしながら教えてくれました。
イチゴ狩り
イチゴを採るときは、無理に引っぱらずに優しくイチゴを掴んで横に傾けると、簡単に収穫できます。道の駅とみうら枇杷倶楽部では、受け付けを済ませるとまず器を渡されるので、好きなイチゴを器に収穫して、ハウス内のテーブルでゆっくりと味比べやお代わりをしながら40分間過ごせます。当日枠が空いていれば当日の受け入れも可能ですが、せっかく訪れるなら事前に予約を。1月1日から4月上旬ごろまでを予定しているので、冬休みや春休みの旅行でイチゴ狩りを楽しめます。
道の駅とみうら枇杷倶楽部の名の通り、押しは「房州びわ」
道の駅とみうら枇杷倶楽部がある富浦地区は房州びわの産地で、天皇・皇后陛下に100年以上献上し続けています。「房州びわは、大粒なのが特徴です」と鈴木駅長。
鈴木駅長「4月下旬から6月中旬はびわを販売していますが、びわの加工品にも力を入れているので、通年でびわの商品を楽しんでもらえます」
びわを使った道の駅とみうら枇杷倶楽部オリジナル商品はなんと、50種類以上。テイクアウトの一番人気は「びわソフト」で、びわはもちろん富浦産のものを自社で加工し、南房総産の牛乳を使用して作っています。因みにお土産の一番人気はびわゼリー、二番はびわカレーだそうです。
びわカレーやびわゼリー
施設内にはギャラリーがあり、地元で活躍するアーティストたちの発表の場になっています。「房州うちわづくり」や「びわの葉染め体験」などのメニューもあるので、道の駅とみうら枇杷倶楽部だけでも十分に楽しい時間を過ごせますが、お客さんに案内している近隣のお勧めスポットはないか聞いてみました。
鈴木駅長「フォトスポットとして人気の原岡桟橋を紹介したり、千葉には道の駅が多いので道の駅巡りや、魚が食べたいという方にはとみうらおさかな倶楽部を紹介したりします」
道の駅とみうら枇杷倶楽部とスイセン
まずはこの冬、道の駅とみうら枇杷倶楽部のオリジナル品種モモコを味わいに訪れてみてください。冬は川沿いの水仙がきれいですが、桜並木を見たら今度は春に訪れたくなると思います。何度訪れても、季節ごとに表情を変えながら訪れる人を楽しませてくれる場所なのです。
写真:道の駅とみうら枇杷倶楽部、鍋田ゆかり
文:鍋田ゆかり
取材協力:道の駅とみうら枇杷倶楽部