流域外から鏡川の未来をつくる。「エディットKAGAMIGAWA」第2期をレポート!

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2023.03.20

編集の視点を学びつつ高知市・鏡川流域との関わりしろを見つけようと開講された「エディットKAGAMIGAWA」。昨年に引き続き、オンライン講座と現地フィールドワークが行われました。今回は青山ファーマーズマーケットへの出店も講座内容に加わります。

受講生は27名。茨城県や兵庫県、鹿児島県からなど各地域から集まりました。高知出身の方もいれば一度も訪れたことのない人も。

第1回のオンライン講座ではメイン講師である弊誌『ソトコト』編集長・指出一正とメンターのかずさまりやさんからの講義で編集の輪郭を知り、第2回は早速現地フィールドワーク!「鏡川流域を五感で体験する」をテーマに受講生が高知市に集まり、3日間かけて流域との関わりしろを探索します。

見て、食べて、触れて!とにかく鏡川を感じる!

1日目は高知市と鏡川が一望できる五台山の展望台からスタート。高知市内在住者を対象とした姉妹講座「高知・鏡川 RYOMA流域学校」1期生で講座ファシリテーターの大下宗亮さんからお話を聞きながら鏡川流域の全景を把握します。初めて高知市に来た受講生も圧巻の景色に夢中!出身地や年齢もバラバラで一見共通点のない受講生ですが「編集」や「関係人口」「流域」など同じことに興味関心があるためすぐに打ち解けていました。

続いて『宗安寺きのこセンター』の森雄司さんからは栽培するしいたけやなめこを見せていただきました。青山ファーマーズマーケットへの出店を目指して受講生が取材を行い、採れたてのしいたけやなめこを使った料理をいただきました。

隣接する『SO-AN』は鏡川の近くで飲食店がしたいと開かれた多国籍料理のお店。店主の公文潔さんに惹かれ、自然や川に関心のあるお客さんが集まる場所でもあります。どのように川と関わり、場づくりをしているのかという質問に「まずは自分が何をしたいのか、どんな人なのかを知ること」という答えが受講生に深く響いていました。地域を知ることと同じくらい自分を知ることが大切なのだと学びました。

1日目の最後はクリアカヤック!実際に鏡川で遊ぶことで受講生それぞれが自分なりに魅力を五感で感じていました。

2日目は鏡川上流域で暮らす6名にお話を聞きました。
1ヶ所目は『夢産地とさやま開発公社』の大崎裕一さんと『土佐山アカデミー』の吉冨慎作さん。

大崎さんからは土佐山ジンジャーエールができた経緯と今後の課題、吉冨さんからは『土佐山アカデミー』の概要と関係人口について。「人口は減り続ける。だからこそ、土佐山にとって関係人口がプラスになる」と締め括られた吉冨さんの取り組みは高知市や鏡川に限らず、地域を考える上でもとても参考になるお話でした。

桑尾地区では「高知・鏡川RYOMA流域学校」の1期生で上流域に古民家を持つ林明保さんと永野正和さんから川の現状やロケーションを活かしてどんなことをしてきたかをお伺いしました。昨年は同じ受講生だったということもあり、1期生と2期生とで横のつながりができたように感じます。

続いて『オーベルジュ土佐山』では『中川をよくする会』の前田尺成さんから地域のお祭りについて、いちご生産者の門田章広さんからいちごの育て方や風土についてお伺いしました。時間が経つにつれて質問の数が増えてきて、受講生に取材力が身についています。

最後は『JA 高知市女性部鏡支部』の鎌倉京子さんのお話。高知で食べられている山菜「イタドリ」をはじめ加工製造販売について伺いました。歌を交えた語りに受講生も聞き入っていました。長時間の取材でしたが最後まで興味深くメモを取ったり質問をしたりしている姿が印象的でした。

最終日は日曜市へ!ディープな高知を案内する指出班、歴史の大下班、初めて高知に来た女子を案内することを想定した比留間班の3つのグループに別れて自由行動です。

高知市出身で「エディットKAGAMIGAWA」1期生の比留間さんの班では昭和レトロな飲み屋街『55番街』を探索したり、郷土料理である皿鉢(さわち)を堪能したり、あっという間に時間が経ってしまいました。

最後は3日間の現地フィールドワークを振り返り!この3日間を140字以内でまとめるリードを書く練習も行いました。濃厚な3日間だっただけに短くまとめることに苦戦しながらも、楽しく振り返ることができました。

第3回のオンライン講座では青山ファーマーズマーケットへの出店の準備を進めていきます。受講生がそれぞれ広報・POP作り・運営などの班に別れて能動的に準備をしている姿を見ると、すでに鏡川を自分ごととして捉えているのが伝わってきました。「鏡川のためにやってあげたい」ではなく「鏡川の魅力を伝えたい」と自分ごとにして楽しく取り組んでいる姿はすでに関係人口です。

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