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埼玉県にある“海の家”。本当は教えたくない越谷の隠れ家カフェ「uminoie」

KOSHIGAYAZINE

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日本には海に面していない県が8つある。

埼玉県もそのうちの一つだ。

僕は生まれも育ちも埼玉県越谷市。

子供の頃は岩手県のおばあちゃんの家に遊びに行くついでに海に行くことはあったが、

海の思い出と言ったらそれぐらいのものだ。

震災を機におばあちゃんが越谷に移り住んでからは、岩手に行くこともなくなった。

ぼくにとって海は身近な場所ではない。

別に埼玉県民は「海なし」ということに関してなんとも思っていないが、

他の県の方々と比べれば海を身近に感じることは少ないだろう。

そんな気持ちを汲んでか、そうでないかは分からないが、

越谷には「uminoie」というカフェがある。

「uminoie」は埼玉県県民健康福祉村の目の前にある。

最寄駅は、「東川口駅」または「越谷駅」。

車以外で来る方は、越谷駅からバスで「県民健康福祉村」まで来ることができる。

船の帆のような旗が目印だ。

旗が置いてある小さい道を曲がると入口が見えてくる。

壁には大きく「uminoie」と書いてあり、外にはテラス席がある。

そこではペットも一緒にゆっくりできるらしい。

階段のあたりから、落ち着いたギターの音が聞こえてくる。

入口のドアを開けると店内はオレンジの照明と木造の家具、

そして所々に「青」が散りばめられており、

入って右側に設置されたスクリーンには常に海の映像が流れている。

こんなに落ち着いた雰囲気で海を感じることができる場所を僕は知らない。

とても心地が良い。

「uminoie」はおしゃれな男性2人と、金髪で人柄の良い女性1人で運営していた。

カウンターの近くに座ると、目の前で男性の店員さんがコーヒーを淹れている。

目線を上の方にあげると、そこにはサーフボードが飾られており、

海の家でありながら、秘密基地のような雰囲気もある。

ぐるっと店内を見渡してから、ホットコーヒーを注文した。

マグカップとお皿も青、スプーンにも木が使われている。

お皿にはさかなの形をしたクッキーも添えられており、

「おっ、さかな」と心の中で独り言をつぶやく。

この日は平日の昼過ぎということもあり、

主婦の方や、子連れの方が多い印象だった。

僕はひたすらテーブル席でこの記事を書いているところだが、

店員さんはちょうど良い距離感で、どのお客さんともコミュニケーションを取ってくれる。

僕の目の前に座っていた小さな女の子と店員さんのやりとりを聞いて、

記事を書きながらニヤつきそうになってしまったのは、ここだけの話。

この日もつい長居をしてしまった。

清算を終わらせて外に出ると、

女性の店員さんがわざわざ入口まで出向いて

「ありがとうございます!またお待ちしてます!」と言ってくれた。

その声を聞いた瞬間、「絶対また来よう」と再度心の中で独り言。

海に対して特別な思い入れのないぼくでも、

「uminoie」ではしっかり海を感じることができた。

しかし、直接海に行くのとは少し違い、

人の“優しさ”や“温もり”なんかも一緒に感じることができる。

ぼくも含めて越谷の人は結果的にラッキーなんじゃないかな。

【uminoie】

住所:埼玉県越谷市北後谷54−2

営業時間:11:00~18:00

定休日:毎週月曜日・火曜日+不定休

※2025年5月5日(月)より無期限で休業予定です

URL:https://cafe-uminoie.amebaownd.com/

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