国際交流基金日米センターは1991年に開設し、本年設立30周年を迎えました。開設以来「日米両国の共同による世界への貢献」と「日米関係の緊密化」を目的に、日米の様々な分野の専門家や市民による対話と交流を通じて、日米協力によるグローバルな課題の解決と日米の相互理解の促進に取り組んできました。
設立30周年を機に、新たな事業方針を設定。
特に、昨年来の新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックによって、感染症対策そのものの重要性に加え、社会の分断や格差の拡大などの社会的な問題が一層明らかになっています。
30周年を契機として、こうした国際情勢の変化も踏まえながら、今後の日米の協力関係をより緊密なものにしていくため、事業方針の見直しを行いました。
パンデミックを経験した新たな時代において、日米両国が国際的責任を分かち合い、世界に貢献し、世界的視野に基づく協力を推進していくために取り組むべきテーマ領域として、「レジリエントな社会の構築」、「社会的包摂の実現」、「科学技術で豊かな社会の創造」の3つを設定しました。
これらの課題の解決には幅広い分野における専門家の知見や経験が必要であるとの認識から、学者・研究者、NGOなどの市民セクター、行政やビジネス関係者など、多様な参加者の協力が不可欠と考えています。
また人種、性別、地理的な多様性や、日米に加え第三国からの参加、東京・ワシントンD.C.のみならず、地方への展開も視野に入れた取り組みを重視します。
ついては、2022(令和4)年度より、上記の3テーマ領域のうちの1つもしくは複数に該当するプロジェクトへの公募助成プログラムとして、「日米グローバル・パートナーシップ強化助成」を開始します。