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サスティナビリティ

連載 | スマイルアフリカプロジェクト

神奈川県立相模原中央支援学校では、返礼のヒマワリの種を大事に育ててくれています。

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アフリカの子どもたちへシューズを贈る「スマイル アフリカ プロジェクト」の継続には、日本全国に広がる学校会員の協力が不可欠です。シューズ回収の返礼としてヒマワリの種が送られます。その種を大事に育ててくれている神奈川県立相模原中央支援学校に伺いました。

目次

シューズ回収の協力をしてくれている学校会員を訪問。

「笑顏の花を咲かせよう」

「スマイル  アフリカ  プロジェクト」は発足以来、この合言葉を胸に活動を続けてきた。シューズを履いた瞬間、顔をほころばせるアフリカの子どもがいる。それを見た我々も思わず笑顏になる。そして、その笑顏を日本に繋ぐリレー、これがプロジェクトの活動である。

9月10日、学校会員としてシューズ回収に協力を頂いている神奈川県立相模原中央支援学校に伺った。同校では視覚、聴覚、知的の各障がいのほかに肢体不自由の児童・生徒も合わせて285名が在籍している。

生徒たちが校内実習で作った、くるみボタンなどの小物。「交流デイ」当日も販売を行っていた。
生徒たちが校内実習で作った、くるみボタンなどの小物。「交流デイ」当日も販売を行っていた。

この日は「交流デイ」。ふだん、障がいの部位やその程度の違いなどからなかなか一緒に学ぶことができない児童・生徒が一堂に会し、互いの障がいを超えた交流を目的とした一日で、学園祭の赴きである。保護者や地域の人たちにも彼らの活動の様子を知ってもらうために、校内実習や職業教育で焼いているパンや小物の販売、和太鼓の演奏や、歌にダンスも披露された。

そもそも同校の基本理念は「子どもの未来を、みんなで創る」で、児童や生徒が自立できるように持てる能力を最大限に伸ばし、社会参加できるように支援している。生徒たちも自ら積極的に社会参加を試みていた。その一つがプロジェクトへの参加である。

校内に設置されたシューズ回収ボックス。今年もシューズを送るため、回収を行っている真っ最中。
校内に設置されたシューズ回収ボックス。今年もシューズを送るため、回収を行っている真っ最中。

シューズ回収は生徒会が中心となって取り組み、校内に回収ボックスを置いた。同校にはシューズを持参しても洗えない生徒もいるが、他の生徒がそれを代わりに担い、互いに助け合いながらアフリカへの思いを馳せているのだ。昨年度は63足ものきれいなシューズを回収し、プロジェクトに寄せてくれた。

ていねいにシューズを洗う生徒たち。
ていねいにシューズを洗う生徒たち。
昨年度のシューズ送付前の様子。
昨年度のシューズ送付前の様子。

ヒマワリの種を、「交流デイ」に咲かせよう。

プロジェクトでは、毎年シューズを受け取ったアフリカの子どもたちに代わって、お礼の品を日本の子どもたちに届けている。

「Asantesana(アサンテ・サーナ=スワヒリ語でありがとうの意)」と表書きされた、一袋に5粒のヒマワリの種。アフリカの子どもたちを笑顏にさせてくれた感謝を、笑顏の象徴ともいえるヒマワリの種に込めた返礼である。

土を耕すところからから始め、夏休みには交代で水やりをするなど、みんなでヒマワリを育ててくれた。
土を耕すところからから始め、夏休みには交代で水やりをするなど、みんなでヒマワリを育ててくれた。

その種を同校にも届けていた。そして同校では、相模原市から美化を任され、委託されている地域の広場に植えてくれた。生徒たちみんなで土を耕し、雑草を取り、水をやり、と世話を続けてきた。

「交流デイ」に、きれいに咲いたケニアのヒマワリ。
「交流デイ」に、きれいに咲いたケニアのヒマワリ。

「交流デイ」に咲くようにと今夏の猛暑にも負けなかった。そしてこの日、彼らの熱い思いは満開となって地域の人たちを迎えたのである。

「アフリカには、シューズを履けず、裸足で大変な子どもたちがいることを知り、これからもシューズを送りたいと思っています。ヒマワリはそんなアフリカから送られてきたんだと考えると、大切に育てなければと思いました」と、生徒の一人が話してくれた。

ヒマワリの世話をした生徒たちが集合。
ヒマワリの世話をした生徒たちが集合。

同校には、障がいのあるなしにかかわらず、一人ひとりの違いを互いに認め合い「共に学び、友に育つ」という基本方針がある。国境も海も障がいも超え、アフリカと日本は笑顏で一つになったのである。

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