外出を自粛しているうちに、ちょっと体重が増えてしまったかも……という「自粛太り」の悲鳴がよく聞かれるようになった。適切な対策をしたうえで、トレーニングに取り組む方も増えてきている。そこで、トレーニングやダイエットの効果を高めるために、高たんぱく質でおいしい料理を作ってみてはいかがだろうか。今回は宮城県名物の油麩(あぶらふ)と、油麩を使った「油麩丼」を紹介しよう。
油麩(あぶらふ)とは
歴史は、明治時代に遡る。油麩は、宮城県登米市登米町(とめしとよままち)の豆腐店から生まれたようだ。お盆の精進料理がルーツであり、傷みやすい油揚げの代わりとして開発された。油麩を使った料理は、「油麩丼」が代表的だ。地元旅館のおかみが考案したといわれ、ベジタリアン料理としても親しまれている。
焼き麩や車麩などに比較すれば、揚げている分脂質やカロリーは高くなるものの、お麩ならではの高タンパク質は健在。ナトリウムも豊富で、全体的に栄養価が高い。揚げに使用されている油は植物油のため、風味もあっさりしている。
油麩を製造するいくつかのメーカーは、ハラル認証を取得している。「仙台麸」の登録商標を有する株式会社山形屋商店は、仙台麸のハラル認証を受けているようだ。宗教上の理由などで豚肉を食べられない人向けに、豚肉のような食べ応えのある料理として需要が高まっている。
宮城県名物・油麩丼とは
あたたかいご飯のうえに、つゆで煮込み溶き卵でとじた油麩をトッピングする。お肉を食べているような感覚を楽しめるのが魅力だ。心はこってりを求めているが、体にあっさりを求めている……という方にもってこいだろう。
油麩丼のレシピ・作り方
卵 2つ
玉ねぎ 半個
めんつゆ(3倍濃縮のもの) 40cc
水 150cc
白米 2杯分
三つ葉 お好みで
- 油麩を1cm幅の輪切りに切る。
- フライパンにめんつゆと水を入れ、薄切りにした玉ねぎを入れて3分ほど煮る。
- 油麩をフライパンに入れ、全体につゆが染み渡るまで煮る。
- 溶き卵でとじ、卵が半熟状になったら火を止める。
- 白米の上に盛り、三つ葉を飾る。
油麩丼の実食
調べてみると、カツ丼のカロリーは922kcal、油麩丼のカロリーは648kcal(「カロリーSlism」より)。なんと、カツ丼と同様の食べ応えにもかかわらず、カロリーを約30%もカットできているのだ。
また、カツ丼や親子丼よりも手軽に作れるのがうれしいポイント。生肉を切ることも揚げることもなく作れるので、洗い物を最小限に抑えられる。短時間で作れることもあり、お腹が空いたときに便利なメニューでもある。
楽しみながらカロリーをカットでき、さらに簡単に作れる油麩丼。トレーニングやダイエットの効果を高めるべく、今週末のランチに作ってみてはいかがだろうか。