みなさんは日頃から「農」に関わっていますか? 都市部に住んでいる人たちには少し縁遠いかもしれませんが、「農業や農的なものに興味がある」「農業に関わりたい、応援したい」と思っている人は少なくないはず。そんな「農」をより身近に感じられるプロジェクトに加え、人気の「農系ポッドキャスト」を集めてみました。
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SUNSHINE JUICE
『SUNSHINE JUICE』は2014年にスタートした、日本初のコールド・プレスジュース専門店。100パーセント自然由来・植物由来にこだわり、北海道から沖縄県まで、全国50軒以上の農家から野菜を取り寄せている。またB級品の野菜も積極的に仕入れているほか、ジュースを製造する過程で出た野菜の搾りかすもヴィーガン向けのダシやスープの素として活用したり、堆肥や染料として生まれ変わらせてメーカーや農家に提供する取り組みも行う。
しょうがのむし
埼玉県さいたま市見沼区の「見沼田んぼ」と呼ばれるエリアは、かつては首都圏の食糧生産を担う農地だったが、農業の担い手が減り、現在では休耕地が増加。『しょうがのむし』代表の周東孝一さんは、この休耕地を活用して生姜を育て、ジンジャーエールのルーツとされるイギリスの伝統的な発酵飲料「発酵ジンジャーエール(Ginger Beer)」を、日本で初めて本格的に製造。地域の課題解決と新たな名産づくりに一役買っている。
東京でホップを育てよう! プロジェクト
現在、国内のさまざまな地域で製造されている、ご当地ならではのクラフトビールの数々。そんなクラフトビールづくりを、東京都内の個性的なまちを舞台にホップの栽培から行っているプロジェクトだ。2020年に、JR中央線沿いの武蔵野市・吉祥寺駅周辺からスタートし、現在は同じ中央線沿いの武蔵境駅周辺の2か所を合わせた計3か所でホップを栽培している。醸造元も武蔵野市内の『26Kブルワリー』で、原料の生産から醸造までをすべて東京都内で行う“純東京産”のプロジェクトになっている。時季が合えばホップの収穫イベントにも参加できる。
CHISO ─馳走─
福岡県を拠点にしている『すりあし』が展開している「CHISO─馳走─」は、「AWAKEN OUR FUTURES ─未来を呼び覚ます」というコンセプトをもとに、食を通した新しいライフスタイルを提案しているブランド。メインで行うのは、九州の農家が有機栽培や無農薬・減農薬で育てた、国産では珍しいレモン、イタリアンパセリ、バナナなどの野菜や果物を中心とした2種類のスムージーの定期便サービスだ。健康的な食生活へのアプローチとしてだけでなく、地方の農家のリアルな声を届けて現状を知ってもらうべく、農業、食、デザインなどを掛け合わせた活動を行っている。
text by Hiroya Honma(SOTOKOTO)
記事は雑誌ソトコト2022年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。