沖縄の路上で見かけた「石敢當」と書かれた石碑。一度気がつくと不思議なもので、次から次へと目に入ってくる「石敢當」! よく見るとデザインもそれぞれ工夫に富んでいておもしろい。でも、通行人もとくに気にかけている様子もなく……。いったいなんのためにあるのでしょうか?
読み方は「いしがんとう(いしがんどう)」。 「石敢當」の役割とは?
なんの役割があるのかというと、ずばり「魔除け」。どうやら「マジムン」という魔物がいて、彼らは「直進しかできない」習性がある。そのため、マジムンが入ってこないように、丁字路や三叉路に置かれているということ。魔物が石敢當にぶつかると砕け散ってしまうのだとか……。マジムンも進路選びに気をつけてほしいものです。
もともとは、台座に石を乗せただけでも「石敢當」としての効果があったそうなのですが、徐々に文字が刻まれたり、プラスチックや木版などに変わったり、表現方法は多様になりました。
そんな沖縄県民の遊び心に、魔除けといいつつ、マジムンといい関係で共生しているような、そんな印象を受けます。
沖縄に来たら、ぜひ気にかけて歩いてみてください。美しい石敢當に出合えるかもしれません。もし、沖縄や鹿児島以外の地域で見かけたら、これとはルーツの異なる歴史のストーリーが、その先に広がっているはず!?