株式会社アットホームサポーターズは、「狩猟の村、丹波山村」のジビエによる地域振興を図るため、「鹿骨ラーメン=タバラーメン」を開発、東京農工大学の学生団体「けものみちと」共同で現在クラウドファンディング(3月19日~4月26日)を実施中です。
クラウドファンディング:https://readyfor.jp/projects/tabaramen
実施内容
「タバラーメンプロジェクト」は、関東で一番小さい村(離島を除く)山梨県丹波山村(たばやまむら)で野生鳥獣の捕獲、解体、加工、販売をしているタバジビエ(株式会社アットホームサポーターズ 代表:保坂幸徳)が、有害駆除で獲られた鹿一頭当たりの有効活用率を上げるため、鹿の肉と骨を使った鹿ラーメン=タバラーメン(以下タバラーメンという)を開発します。そのタバラーメンのプロモーション活動を、東京農工大学にて「野生鳥獣の有効活用」をテーマに活動する学生団体「けものみち」が担当する、産学共同のプロジェクトです。ただ単純に鹿を使ったラーメンを売るということではなく、その背景には、過疎地域の活性化や、野生鳥獣の有効活用といった社会課題の解決に取り組む地域企業と学生達の熱意が込められたプロジェクトです。
取組に至った背景
害獣の有効活用。
よく耳にするキーワードですが、多くのジビエ処理施設は、自治体の支援なくして持続可能な運用をするのが難しいというのが現状です。中山間地域にて持続可能なジビエ産業を営むうえで、このタバラーメンは非常に高いポテンシャルをもった商材だといえます。
これまで当社が鹿の有効活用を進めてきた取り組みをご紹介すると、4年前の丹波山村における鹿1頭当たりの平均利用率は約25%(鹿1頭平均4kg前後だとすると、そのうち食肉として活用できる部位はたったの11kg程度)でした。それ以外の内臓、皮、骨、頭といった部分は活用されず、鹿1頭の約3/4は産業廃棄物として捨てられている状況でした。 この状況を打開するために、まず捨てられていた皮を山梨の伝統工芸品に、内臓は食用に回せる部位は食用に、それ以外の部位はドッグフードに、頭は角をインテリアとして活用しました。
そして今回骨をラーメンにすることで、約70%が有効利用できることになりました。
タバラーメンは、山間地域にて持続可能な産業を確立し、尊い命を余すところなく使う。そしてあらたな、食のサービスを社会に提供する。この3点を考え実行し続けた結果でき上がったラーメンです。
その他の取組
今回の取り組みは、ジビエの有効利用を推進し持続可能な産業とすることの他に、もう一つのポイントとして、学生団体「けものみち」とのコラボレーション企画であり、産学協同のプロジェクトであるということです。当社は狩猟やジビエの加工に携わっており、都内を中心とした狩猟に興味を持つ方に丹波山村の狩猟文化に触れてもらう活動を進めてきました。その活動を進めていくなかで4年前に東京農工大学の「狩り部」と関わりを持ちました。同大学の生徒は狩猟について非常に熱心に取り組み、昨年「野生鳥獣の有効活用を推進したい」という強い思いを持った有志で「けものみち」という団体を結成、全国各地にある多くのジビエ処理場の弱点でもあるITを使ったプロモーション活動の支援を行い、全国のジビエ加工処理場の持続可能な運用に取り組んでいます。今回のタバラーメンプロジェクトはただ単純に美味しいラーメンを提供するだけのプロジェクトではなく、こういった熱意ある学生と共に真剣に持続可能なジビエ産業を確立することを目的としたプロジェクトです。
また、3月27日、4月10日に東京都内にて無料試食会を行います。詳細は直接ご連絡いただくか、Peatixウェブサイトよりお申込みください。