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事業部だより

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もう一度、金山へ。山形県・金山町「カネヤマノジカンデザインスクール」修了生がマルシェ開催を通じて地域との縁を結び直す

ソトコト事業部

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山形県の北東部、最上エリアに位置する金山町は、美しい四季折々の自然や、豊かな芸術文化が根付いた町並みを背景に、独自の時間が流れるまちです。ソトコトでは金山町とタッグを組んで、2021年度から3年間、関係人口育成講座「カネヤマノジカンデザインスクール」を企画・運営してきました。2024年度は、過去の修了生たちとともに金山の魅力を再発見するツアーと、東京で金山ファンを増やすマルシェを実施。講座を通じてつながった縁が、新たに強く結び直されました。

講座の第1回目として7月6日、1期~3期生の有志15人が東京・世田谷区のコミュニティスペース「タタタハウス」に集まり、同窓会を開催しました。

同じ年に講座を受講した同士は当然顔見知りですが、他の年の受講生との接点はあまりないこともあり、「久しぶり」と「はじめまして」の挨拶が飛び交いました。

講座を通じて金山のファンになった人同士だったので、すぐに意気投合。自分が好きな金山の魅力を伝え合ったり、今直面している仕事や暮らしの悩みを相談し合ったりと、交流を楽しみました。

スクールのメイン講師・指出から、一度つながった地域に再び足を運ぶことの大切さについてのレクチャー。

その後、講座2回目として9月14日~16日の2泊3日で、金山を再び訪れ、金山の魅力を再発見するフィールドワークを実施しました。

受講生は全員受講当時、自分らしく金山とつながる方法を考え、講座最終回で「自分と金山との関わり方プラン」を発表していたのですが、講座修了後「仕事や大学の授業などが忙しくてなかなかプラン実現に至らない……」「もう一度金山に行きたいとは思うけれど、一人だとチャンスがつくりにくい……」などの悩みを抱えている人も少なくありません。

この機会に金山を再訪し、受講当時のフレッシュな気持ちを思い出してもらったり、プラン実現のきっかけになったりすればと願い、企画しました。

これまでに引き続き、講座をアテンドし受講生の「やりたい」をサポートしてくださった吉野敏充さん(右)と吉野優美さん(左)。

今回のフィールドワークの特徴は、一人ひとりの興味関心に合わせて、金山町役場の方がその人にぴったりのツアーコースを組んでくれること!

これまで話には聞いていたけれど行けていなかった場所に行ったり、会えていなかった人に会えたりと、初めて知り、触れることができた金山の魅力がたくさんありました。

参加した7人の受講生それぞれが、金山を見つめ直し、一層愛着を深めました。

さらに、「微住」ツアーで同じタイミングで金山を訪れていた台湾の人たちとの交流からも、たくさんの刺激を受けました。

「微住」とは、台湾と日本を行き来し台日間をつなぐ活動をしている『生活芸人』の田中佑典さんが提唱する造語で、一般的な観光や移住と違い、暮らすように1~2週間程度、地域への滞在を楽しむ旅のこと。

「観光以上、移住未満」の関係人口との共通点も多い考え方です。

最初こそお互いに緊張感がありましたが、やはり金山が好きな人たち同士はすぐに打ち解けます。

片言の日本語と台湾語、そしてボディーランゲージを駆使しつつ、和やかな交流が生まれました。

デザインスクールと「微住」合同で開催した懇親会は大盛り上がり。

また、今年度の講座のゴールは、11月に東京で開催する金山の魅力をPRするマルシェの開催と設定。

フィールドワークは、自分らしく金山を楽しみつつ、マルシェで何を販売、展示するか、考えを深める時間にもなりました。

フィールドワークから帰ってきた受講生たちは、マルシェ開催に向けてオンラインミーティングを重ねました。

「マルシェの名称は?」「それぞれ何を出展する?」「金山のどんな魅力を、誰に伝えたい?」

金山という素敵な場所を自分たちだけで楽しんでいてはもったいないと、たくさんの人に金山のファンになってもらう方法を考え、準備してきました。

マルシェイベントの名称は「山形金山市場」に決定。

「山形以外にも金山という地名はあるから、県名を名称に入れたい」「市場のようにさまざまな商品が並ぶ会場を、ワクワクしながら見ていってもらいたい」そんな思いが込められています。

受講生が作成した、金山の楽しさが存分に詰まったチラシ。

開催前日には、金山の特産品であるブランドピーナッツ「ビーナッツ」や枝豆の着ぐるみを着た受講生とメンターの吉野さん、金山町役場の皆さんが、会場近くの商店街でチラシを配布しながら練り歩き、ちょっとした話題になりました。

当日は、商店街周辺に住む人や金山出身で東京在住の人など、80人以上が来場。 もともと金山を知っていた人も、このイベントがきっかけで初めて知った人も、受講生たちと金山町役場の皆さん、そしてゲストの吉野敏充さん、吉野優美さんのエネルギーを受け、金山の魅力を存分に感じてもらえました。

受講生だけでなく、役場の方も一緒に楽しんでくださるのも金山の魅力のひとつです。
金山の好きなところをピンバッジにしてくじで販売。大人気で完売しました。
受講時のプラン発表で「金山の風景などをハンカチに落とし込みたい」と発表した受講生が今回を機に取り組んだ作品。
金山産の落花生『ビーナッツ』を使ったエナジーボール。アウトドア時の携帯食にぴったりだそう。
金山の食材をふんだんに使った、この日限りの贅沢な定食。
たくさんの来場者で賑わいました。
笑顔の絶えないにぎやかな一日となりました。

参加した受講生からは、マルシェを振り返って「売上げよりも楽しむスタンスを大切にした。デザインも何も分からない大学生だが、ハンカチをデザインして展示してみて、来場したお客さんから改良のアイデアももらったので、今日だけで終わる気がしない。皆さんと有機的につながって、今後も続けていきたい」「見たことのないマルシェができあがっていく様を見られて、参加できて、ありがたいし、楽しかった」などの感想があがりました。

講座を通じて一度は金山に足を運んだけれど、その後どうやって関係性を継続していけばいいか迷っていた受講生も、このマルシェを機に、改めて自分らしい地域とのつながり方を見直すことができました。

金山町役場の方からは「町の住民ではない、よその人たちがこんなに金山に思いを寄せ、行動してくれることがうれしい」という言葉が。

自分の「好き」「楽しい」という気持ちからはじまる行動が、まわりの人も巻き込んでどんどんワクワクが広がっていく。これからも「カネヤマノジカンデザインスクール」とその仲間たちがそんな役割を果たしていくはずです。

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