MENU

サスティナビリティ

誰でもすぐに社会貢献できる “未来”に役立つお金の使い方。

  • URLをコピーしました!

社会貢献と聞いて、あなたはどんなものを思い浮かべるでしょうか。現地に赴いて参加するボランティア活動などもありますが、自分のお金を困っている人や世の中の役に立てるという視点から考えてみると、身近な例はたくさんあります。近年キャッシュレス化が進んでいることや、スマートフォンやパソコンがあればどこでも気軽に行えるようになったこともあり、金銭的な社会貢献の形もどんどん多様化しています。また、このコロナ禍で人との接触が減ったこともあり、物理的な面でも私たちの意識の面でも、以前とは大きく変わってきているともいえます。今回は、日常生活でも取り入れやすいものをいくつかピックアップしながら紹介していきます。

目次

[消費] 買い物の仕方や生活インフラを見直してみよう

 (128761)

特別なことや新しいことを始めなくとも、普段の買い物をする時の意識をほんの少し変えるだけで、立派な社会貢献になる場合があります。例えば、エコラベル(環境ラベル)のついた商品やフェアトレード商品を選んで購入することを「エシカル消費」といい、環境負荷の低減や持続可能な漁業の推進、開発途上国や労働者支援などにつながっていきます。さらに、普段の生活インフラの選び方を見直すのも一つの方法として有効です。ここ数年で自然エネルギーを提供している電力会社なども増えつつあるので、気になったら調べてみるのもいいでしょう。

[寄付] ふるさと納税にクラウドファンディング、さまざまな寄付のかたち

 (128764)

金銭的な社会貢献の一番わかりやすい例として「寄付」が挙げられますが、諸外国に比べ、まだまだ寄付文化が根付いていないといわれている日本。しかしながら、東日本大震災が発生した2011年には、日本人の約7割が何らかの形で寄付をしていることがわかります(※図1)。さらにコロナ禍前後での社会意識や態度は大きく変化し、寄付市場は拡大しつつあり、最近ではロシアの軍事侵攻に苦しむウクライナの人々のために寄付を行う人も目立ちます。

地方自治体の財政を支援する「ふるさと納税」や、支援活動やさまざまなプロジェクトを資金援助する「クラウドファンディング」も、現代に定着しつつある寄付の形といえるでしょう。少額からできるものも多く、寄付の一部が何らかの形で返ってくるといったケースもあり、カジュアルに参加しやすいのも魅力です。

それぞれの項目ごとに主な例をまとめているので、まずはウェブサイトをチェックしてみましょう。

■ 寄付先にはどんなものがあるの?

被災地に行かなくともすぐにできる支援が、寄付の最大のメリットでもあります。日本では地震や豪雨、欧米では森林火災など、気候変動がもたらす自然災害は国内外で多発しています。災害発生直後の被災地では、大量の支援物資を一度に受けきることができない場合もあるので、そういった面でもお金という形での寄付は有効です。

このほかにも、難民支援や自然環境の保護活動などさまざまな寄付団体があるので、どのような目的のもとに活動を行い、これまでにどういった実績があるかなども一緒に見てみると良いでしょう。

 (128768)

〈寄付団体の例〉

国境なき医師団:ウクライナ現地には日本人医師も初派遣
紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人々に対し、中立・独立・公平な立場で緊急性の高い医療ニーズに応えることを目的とした、医療・人道援助圧堂を行う国際NGO。
https://www.msf.or.jp/

日本赤十字社:国内外で苦しんでいる人を救う人道支援団体
人道を基本理念としながら幅広く活動を行う。災害時の寄付先として広く認知されている。昨年はTwitterのハッシュタグ投稿から寄付ができるプロジェクトなども行い話題に。
https://www.jrc.or.jp/

ユニセフ募金:高い知名度が信頼感にもつながっている
世界中の子どもの命と健康を守ることを目的に活動。支援者の年齢層も10代〜80代までと幅広い。金額別の毎月定額の募金では、実際にどのような支援に使われるかが分かりやすくまとめられている。
https://www.unicef.or.jp/

フローレンス:国内の子どもの福祉と未来を良くしたい
親だけが子育てする社会から、社会全体で子どもたちを育む社会の実現を目指す。
児童福祉支援活動の分野において、東京都で最も早く「認定」を受けた認定NPO団体でもある。
https://florence.or.jp/

WWFジャパン:パンダのマークで知られる環境保全団体
人類が自然と調和して生きられる未来を目指し、約100カ国で活動する環境保全団体。
地球温暖化を防ぐ。サステナブルな社会を創る。野生動物を守る。森や海を守る。などが主なテーマ。
https://www.wwf.or.jp/

■ やらなきゃもったいない!ふるさと納税

ふるさと納税とは、故郷やお世話になった自治体、全国の応援したい自治体に寄付をすることで税金の一部控除が受けられたり、返礼品として地域の特産品などがもらえたりするお得な制度で、今ではすっかり定着しつつあります。寄付金の使い道なども選ぶことができるので、気になる施策から探してみるのもおすすめです。

2020年度の寄付額については、前回調査の2016年度と比較すると、この4年のあいだに2倍以上になっています(図1)。コロナ禍での巣ごもり消費を背景に、旅行や帰省が制限されていることから、ふるさと納税の返礼品を求める人も多くいたとみられています。

 (128772)

〈ふるさと納税サイトの例〉
さとふる https://www.satofull.jp/
ふるなび https://furunavi.jp/
楽天ふるさと納税 https://event.rakuten.co.jp/furusato/
 (128775)

注:2011年は震災関係の寄付(5,000億円)を含み、金銭寄付者率も震災関係以外の寄付者(29.4%)を含む。
2012年以降、本調査は隔年実施、また2016年以降は4年に一度実施へと変更になった。

■ クラウドファンディングでプロジェクトを応援

社会貢献事業や新商品の開発、事業承継や継業などといったプロジェクトに対し、インターネットを介して不特定多数の人に資金提供を呼びかけ、賛同してくれた人に資金を募る仕組みです。

クラウドファンディングのプラットフォームもさまざまあり、支援した金額に応じたリターン(商品やサービスなど)を受け取ることができる「購入型」と、災害支援や社会課題の解決を目的とした「寄付型」とに分かれます。オンラインやキャッシュレス化が進んだことにより、若い世代を中心に参加する人が年々増え、市場も広がっています(図2)。

 (128779)

〈クラウドファンディングサイトの例〉
国内クラウドファンディングの新規プロジェクト支援額(市場規模)の推移
 (128783)

注1:年間の新規プロジェクト支援額ベース
注2:2021年度は見込値
注3:今回より「ファンド型」を「事業投資型」と「不動産型」に分割し、「寄付型」、「購入型」、「貸付型(ソーシャルレンディング)」、「株式型」の6類型を対象とした。但し、ふるさと納税サイトは対象としていない。

[投資] 社会貢献の視点から考える「投資」とは?

 (128786)

最後に、もう少し別の視点から考えてみましょう。一般的に利益を得るために行うことを目的としている投資に対し、いま注目を集めているのが「ESG投資」。利益を得るということ以上に、環境・社会・ガバナンスに配慮している企業の事業を間接的にサポートすることを目的とした投資です。ここ数年の傾向として、欧米を中心に市場規模が拡大しつつあります。また、ESG投資以上に、社会や環境面での課題解決の観点から、投資の結果であるインパクト評価を重視する「インパクト投資」の存在感も高まっています。

さまざまな形でスマートに行えるのが金銭的な社会貢献のメリット。まずは自分の生活に取り入れやすいものから試してみることから始めてみて、未来に役立つお金の使い方を考えてみませんか。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね
  • URLをコピーしました!

関連記事