社会貢献と聞いて、あなたはどんなものを思い浮かべるでしょうか。現地に赴いて参加するボランティア活動などもありますが、自分のお金を困っている人や世の中の役に立てるという視点から考えてみると、身近な例はたくさんあります。近年キャッシュレス化が進んでいることや、スマートフォンやパソコンがあればどこでも気軽に行えるようになったこともあり、金銭的な社会貢献の形もどんどん多様化しています。また、このコロナ禍で人との接触が減ったこともあり、物理的な面でも私たちの意識の面でも、以前とは大きく変わってきているともいえます。今回は、日常生活でも取り入れやすいものをいくつかピックアップしながら紹介していきます。
[消費] 買い物の仕方や生活インフラを見直してみよう
[寄付] ふるさと納税にクラウドファンディング、さまざまな寄付のかたち
地方自治体の財政を支援する「ふるさと納税」や、支援活動やさまざまなプロジェクトを資金援助する「クラウドファンディング」も、現代に定着しつつある寄付の形といえるでしょう。少額からできるものも多く、寄付の一部が何らかの形で返ってくるといったケースもあり、カジュアルに参加しやすいのも魅力です。
それぞれの項目ごとに主な例をまとめているので、まずはウェブサイトをチェックしてみましょう。
■ 寄付先にはどんなものがあるの?
このほかにも、難民支援や自然環境の保護活動などさまざまな寄付団体があるので、どのような目的のもとに活動を行い、これまでにどういった実績があるかなども一緒に見てみると良いでしょう。
国境なき医師団:ウクライナ現地には日本人医師も初派遣
紛争や自然災害、貧困などにより危機に直面する人々に対し、中立・独立・公平な立場で緊急性の高い医療ニーズに応えることを目的とした、医療・人道援助圧堂を行う国際NGO。
https://www.msf.or.jp/
日本赤十字社:国内外で苦しんでいる人を救う人道支援団体
人道を基本理念としながら幅広く活動を行う。災害時の寄付先として広く認知されている。昨年はTwitterのハッシュタグ投稿から寄付ができるプロジェクトなども行い話題に。
https://www.jrc.or.jp/
ユニセフ募金:高い知名度が信頼感にもつながっている
世界中の子どもの命と健康を守ることを目的に活動。支援者の年齢層も10代〜80代までと幅広い。金額別の毎月定額の募金では、実際にどのような支援に使われるかが分かりやすくまとめられている。
https://www.unicef.or.jp/
フローレンス:国内の子どもの福祉と未来を良くしたい
親だけが子育てする社会から、社会全体で子どもたちを育む社会の実現を目指す。
児童福祉支援活動の分野において、東京都で最も早く「認定」を受けた認定NPO団体でもある。
https://florence.or.jp/
WWFジャパン:パンダのマークで知られる環境保全団体
人類が自然と調和して生きられる未来を目指し、約100カ国で活動する環境保全団体。
地球温暖化を防ぐ。サステナブルな社会を創る。野生動物を守る。森や海を守る。などが主なテーマ。
https://www.wwf.or.jp/
■ やらなきゃもったいない!ふるさと納税
2020年度の寄付額については、前回調査の2016年度と比較すると、この4年のあいだに2倍以上になっています(図1)。コロナ禍での巣ごもり消費を背景に、旅行や帰省が制限されていることから、ふるさと納税の返礼品を求める人も多くいたとみられています。
ふるなび https://furunavi.jp/
楽天ふるさと納税 https://event.rakuten.co.jp/furusato/
2012年以降、本調査は隔年実施、また2016年以降は4年に一度実施へと変更になった。
■ クラウドファンディングでプロジェクトを応援
クラウドファンディングのプラットフォームもさまざまあり、支援した金額に応じたリターン(商品やサービスなど)を受け取ることができる「購入型」と、災害支援や社会課題の解決を目的とした「寄付型」とに分かれます。オンラインやキャッシュレス化が進んだことにより、若い世代を中心に参加する人が年々増え、市場も広がっています(図2)。
注2:2021年度は見込値
注3:今回より「ファンド型」を「事業投資型」と「不動産型」に分割し、「寄付型」、「購入型」、「貸付型(ソーシャルレンディング)」、「株式型」の6類型を対象とした。但し、ふるさと納税サイトは対象としていない。
[投資] 社会貢献の視点から考える「投資」とは?
さまざまな形でスマートに行えるのが金銭的な社会貢献のメリット。まずは自分の生活に取り入れやすいものから試してみることから始めてみて、未来に役立つお金の使い方を考えてみませんか。