セミナーやハンドブックで育業(育休)への理解を深め、 社員の多様な育業(育休)取得を後押し。

セミナーやハンドブックで育業(育休)への理解を深め、 社員の多様な育業(育休)取得を後押し。

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2022.11.18

東京ガス株式会社は日本最大の都市ガス事業者であり、電力やエネルギー関連の事業、地域開発、そして海外での事業など、「エネルギーで変革を起こし、持続可能な社会の実現に挑戦する企業」として、幅広い事業を展開しています。グループ全体の社員はおよそ1万7000人。1980年頃から社員やその配偶者の出産に際して休暇を取れる制度が整備されてきました。「産前産後の休暇だけでなく、男性も育児休業をとりやすい雰囲気がある」、という東京ガスの男性従業員の育児休業の現状について、お二人にお話を伺いました。

話をうかがった人

『東京ガス株式会社』人事部 人事勤労グループ グループマネージャー 陣 昭充さん
『東京ガス株式会社』リビング構造改革部 ラストワンマイル改革推進グループ ラストワンマイル改革推進チーム 東条雄介さん

東京ガス独自の3つのポイント

1.独自の育児休暇制度を含めれば、全社員の育児休暇取得率は94.7%

2.育児休業についてのセミナーや研修を多数実施。取得したい人に向けた相談窓口も設置

3.個人のワークライフバランスが整うことが、家庭面でも仕事面でもメリットを生み出す

9割以上の男性従業員が育児休暇制度を取得

東京ガスには「配偶者出産の特別休暇」という会社独自の制度がある。配偶者の出産から180日以内に5日間の特別休暇(有給)を取ることができる(2022年10月1日から、取得可能期間を「出産予定日の30日前から出産後150日以内」に変更)というもので、2022年8月時点では対象社員の93%が取得している。

40年ほど前からあるこの制度は、社員が出産の立ち会いや出産後の雑事に活用できるようにと定められた。当初は2日だった休暇が5日に、取得期間も出産から90日以内から180日以内と増え、分けて取ることもできるように整備されてきた。

「私自身も過去に『配偶者出産の特別休暇』を取得しましたが、制度の内容は、常に時代に合わせてアップデートしてきています。近年では配偶者の出産時だけでなく育児のための制度や勤務形態も見直しています」と東京ガス人事部の陣昭充さんは説明する。

育児休業を取りやすい環境を整備。

育児休業の取得だけに注目すると、今年度の男性従業員のうち、育児休業を取得しているのは16%。女性の取得率は100%なので、比較すれば少なく感じてしまうが、厚生労働省の調査による2020年度の男性の育児休業の取得率は12.65%なので、それよりは高い数値となっていることが分かる。

「育児休業を取得する男性従業員は少しずつですが確実に増えています。短期間の休業を何回かに分けて取るケースが多いですが、なかには1年近く休んで育児や家事に当たっている社員もいます」

とはいえ、実際に休むとなると仕事や給与、キャリアなどへの影響を考え、二の足を踏む人もいるだろう。そこで会社として、男性の育児休業取得を進めるために「知識の取得」と「意識改革」の両面から取り組んでいる。

「まず、育児休業の意義や目的、制度について知ってもらうこと。そして育児休業を取りたい、あるいは取ることが家庭にはもちろん職場にもいい影響を与える、と意識を変えてもらうことです」

そのために育児休業についてまとめた従業員向けのハンドブックを作成し、「男性社員向け仕事と育児の両立セミナー」や「育児期の部下を持つ上司向けセミナー」など各種セミナーや研修を実施。人事部内に相談窓口も設けている。さらに子どもが生まれた従業員に、人事部長名の書面で「配偶者出産の特別休暇」と育児休業の取得を勧めるなど、とてもきめこまやかな対応だ。

最初は育児休業に不安を感じていた人も、実際に取得してみると、「家族との信頼関係や絆を育めた」「家事をやることで、家庭で戦力になれ、自分にとっても配偶者にとってもよかった」などの声が聞かれたという。また、仕事面では休業前に自分の仕事の無駄な部分を見直して効率化が図れたり、残ったメンバーの成長の機会になったりなどして、育児休業が結果として仕事面にもよい効果をもたらしたそうだ。

一人ひとりの状況に柔軟に対応。

育児休業の制度改革によって10月1 日から始まった「産後パパ育休」の制度では、休業中の就労が認められるようになる(※)。長く休むことに不安を感じていた人も取りやすくなるのではないかと、陣さんは期待する。

「時短勤務や在宅勤務などもうまく組み合わせ、家事や育児を経験し、ワークライフバランスを見直すことが、ひいては仕事のパフォーマンスの向上にもつながります。弊社は、オフィス勤務もあれば工場が現場という人、海外を相手にしている人など働き方が多様です。全員一律に育児休業を取りなさい、ということではなく、それぞれの働き方に応じて安心して柔軟に育児休業がとれる仕組みづくりやサポートをしていきたいと考えています。また、育児休業を取る社員がいる部署の従業員たちにも、どのようなサポートがあればよいのかなどを検討しています。少しずつでも前に進み、女性も男性も同じように育児に携わることができる環境をつくっていくことが大事だと考えています」

※労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能。

社内セミナーで意識が変わった。

リビング構造改革部で働く東条雄介さんは今年4月、パートナーが職場復職し、1歳の子どもが保育園に入るタイミングで、初めて育児休業を取得した。出産時は「配偶者出産の特別休暇」と有給休暇を合わせて休んだが、その時は育児休業を取得することは考えていなかったそうだ。

その意識が変わったのは、「男性の仕事と育児の両立」をテーマにした人事部主宰のセミナーに参加したからだった。講師を招いて育児休業を取るタイミングや取るうえで気をつけたほうがいいことなどの話をメインに、同じ会社で育児休業を取った人の体験談なども聞くことができた。

「育児休業そのものについて知ることができました。とくに体験談は参考になり、育児と仕事が両立できることを実感しました。この“両立”というところが私にはとても響き、どちらもできるのなら……と、家に帰ってすぐに相談しました」

パートナーは大賛成。これまで育児休業の話をしたことはなかったが、実は、取ってほしいと思っていたことに東条さんは改めて気づいた。

育児休業後も家事を分担。

休業期間は2週間。保育園の送り迎えと子どもの世話、そして家事。しっかり子どもと家庭に向き合った。
「子どもはママが大好きなので初めは泣かれましたが、一緒に過ごす時間が増え、徐々に打ち解けていきました。またそれまでも家事はやっているつもりでしたが、全然足りていなかった。セミナーでも、きちんと分担することが大切だと教わり、今も家事は分担しています」

掃除はそれぞれに担当場所を決める、献立は1週間ごとに交代で考え週末に買い物に行くなど、しっかりと役割を決めて取り組んでいる。

男性が育児に関わることを当たり前に。

では、育児休業を取得したい、と伝えたときの職場の反応はどうだったのだろうか?

「取得の2か月前くらいに直属の上司に相談しました。上司も小学生の息子さんがいて、『取ったほうがいいよ』と背中を押してくれました。私が担当していた仕事は若手のメンバーに振り分けさせてもらって、育児休業に臨みました」

在宅での仕事がしやすい環境が整っていたことも幸いした。本当に困ったことがあればパソコンやスマートフォンで連絡がつく、という状況は休む側にとっても安心材料となった。「実際、緊急で連絡がきたのは2週間で1回だけでしたけれど」と東条さんは笑う。

復職後は、社内で共有しているカレンダーにお迎えや子どもの行事などをしっかりと入れていて、それは東条さんだけではないとのこと。男性も子育てに関わることが社会でも職場でも当たり前になれば、もっと働きやすくなるだろう。
「カレンダーで予定を共有することで、職場のメンバーが『東条さんは、ここは予定があるから早めに相談しよう』と意識してくれるようになりました。仕事と育児を両立させるためには、仕事を“属人化”させずに、情報をオープンにして共有し、みんなでサポートできる体制が必要だと感じています」

また育児休業を取ったことで、これまであまり接点のなかった人たちから声をかけてもらうことが増えたという。育児休業について聞きたいと話しかけてきた先輩や後輩もいて、人間関係が広がっている。育児休業を経た今、その経験を東条さんはとてもポジティブにとらえている。

「仕事ばかりでは、人は成長しません。家庭というもう一つの居場所があり、そこで自分も力を発揮できれば、仕事で何かあってもうまく切り替えられます。また、女性の活躍の機会を増やすためには、働きやすい環境をつくることが必要。そのためにはパートナーが育児や家事をサポートする体制が社会としても必要だと感じました」

● 東京ガス株式会社の事例動画はコチラ
https://www.katei-ryouritsu.metro.tokyo.lg.jp/danseiikukyu/jirei/

photographs by Yusuke Abe text by Reiko Hisashima