ローカルグッド、ソーシャルグッドな活動をそれぞれの形で楽しみながら行い、ワクワクする未来を想起させてくれるU30の皆さんを紹介。
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いじめに遭ったことが原点。 助け合える環境をつくりたい!
神奈川県川崎市で育った那須野純花さん。小学4年から中学3年までいじめに遭ったことで、以前はコミュニケーションをとるのが苦手だったという。都内の高校へ進学後は友達ができ、「トラウマを克服し、地元に居場所が欲しい」と地元でボランティアを始め、ゴミ拾いや居場所づくりの活動をする『NPO法人グリーンバード武蔵小杉チーム』のリーダーにもなった。「そのときに気づかされたのが川崎のおもしろさです。移住者が多くさまざまな人がいるところや、外からの人を受け入れているところなど、川崎の魅力は人なのだと知り、まちづくりに興味を持ちました」と話す。以来、地域密着プラットフォーム「かわさき若者会議」、移動型八百屋+産直メディア「TABI-MICHI-旅する道の駅-」、地域課題対応事業「幸市民館コミュニティ推進事業」など、コミュニティづくりによる地域資源の再編集と価値創造に取り組んできた。大学卒業後は、広告代理店勤務を経て、2022年10月に独立。現在は『マチノタネ』として地域に根付いた活動やまちづくり事業などを行っている。「困ったら助け合える環境を地域につくりたいです。特に関わりたいテーマは、『子どもの孤立』と『防災』です。孤立を地域やコミュニティの力で解決することはできると思います」。若い世代が地域に興味を持ち、アクションを起こせる環境づくりを目指している。
かわさき若者会議
25歳以下がつくる「地域密着プラットフォーム」。川崎に目を向ける若者を増やすため、あえて代表者を立てずに、那須野さんを含む23名が設立。現在は120名のメンバーが川崎の若者と若者をつなぎ、さらに若者と地元をつなぐことでより良い地域の創出を行っている。
川崎市幸消防団
2019年東日本台風により普段ゴミ拾いを行う地域が被害を受け、放水を手伝うボランティアをした那須野さん。現場で使えるノウハウを知って感動し、地域を守るために防災の知識や能力を身につけようと消防団に入団。毎月定例の訓練や点検作業などを行う。
text by Miho Soga & Yoshino Kokubo
記事は雑誌ソトコト2023年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。