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連載 | SUSTAINABLEDESIGN | amato 黒糖

2022.06.12

豊かな海と黒糖を、次の世代へ。

熊本県天草市五和町二江にある小さな島、通詞島。地元漁師たちはイルカの定住する豊かな海を守るため、水質を浄化し魚や貝の“ゆりかご”となる藻場の造成に取り組んでいる。2018年に地域おこし協力隊隊員として二江に移住した冨山宏士さんは、この活動を応援するための商品を開発した。天草には約260年続くサトウキビ栽培と黒糖づくりの伝統があるが、通詞島ではサトウキビ畑が耕作放棄され自生地となっていた。冨山さんはその土地を借りてサトウキビを有機栽培し、住民から教わった製法をアレンジして黒糖「amato mova sugar」を製造。売り上げの1割を活動に寄付している。

薪を使い平窯で炊いた黒糖は甘みが穏やかで口溶けがよく、ほかにはない軽やかさ。炊く度に風味が変わるため、一回ごとにナンバリングして販売している。新作「004浜辺の琥珀」は甘み・塩味・酸味がしっかり出ていて、「005夏の砂時計」はざらっとした食感があり賑やかな印象。ワインのようにその年の出来を楽しみたい黒糖だ。

amato mova sugar

パッケージは地元デザイナーの宮崎妙さんと、絵描きの冨山まやさんが制作。今年はパッケージに1点ずつイラストを手描きしたという。「天草は海が美しく人が優しく、本当にいいところです。黒糖をきっかけに、天草や漁師さんたちの活動に興味を持ってもらえたら」と冨山宏士さん。商品はネットショップ『BASE』などで購入可能。

●各972円
(通詞島サトウキビ復活プロジェクト https://amatosugar.base.shop

photograph by Jiro Matsushita   text by  Emiko Hida

記事は雑誌ソトコト2022年7月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。