涙は、決して丸くない。あふれ出す涙に、同じものはない──。三重県伊勢市の真珠宝飾メーカー『OKKO真珠』から、バロックパールを使った「RAET」コレクションが誕生した。これまで真珠は正円のものが美しいとされ、輪郭が揺らいだバロックパールは流通のしにくさから廃棄されることもあった。「RAET」では、「あこや貝の命の結晶を無駄にしたくない」という思いから、揺らぎを個性ととらえ魅力を引き出している。デザインを担当した『mag design labo.』の西田悠真さんは、「子どもの入学式、晴れ舞台、別れの日。涙が流れるとき、胸中をさまざまな思い出が浮かぶと思います。その人だけの特別で美しい物語には、画一的ではなく個性を持ったバロックパールが合うのではないでしょうか」と話す。
写真は、パールの有機的な輪郭に沿ってゴールドで包んだ「Trunk(幹)」シリーズ。可憐な花とそれを守る幹をイメージしている。大切な日の涙をそっと受け止め、気持ちに寄り添ってくれるだろう。
「Trunk」8 NE
パールとゴールド、異なる素材の輝きが上品さを放つネックレス。ゴールドを施すのは貴金属産地・山梨県の職人たち。バロックパールの不均質で自由な形を強調するため、隙間が出ないようこだわって仕上げている。お揃いの耳飾りもあり、お祝いの席や式典、パーティにおすすめ。オンラインストアで購入可能。●1万9500円(OKKO真珠 www.rakuten.co.jp/okko)